人との関わりが、もっと奥行きの深い物だ ということを腑に落とせた – 平木 愛 様
── 現在されているご職業を教えてください。
鍼灸師マッサージ師とアロマセラピストの仕事をさせていただいています。夕方は主に鍼灸院で鍼灸をさせてもらっていて、午前から夕方までは、寝たきりの方だったり、血管障害の後遺症で麻痺が出ておられる方の維持のための訪問マッサージにお伺いしています。
今は月二回リハビリ型のデイサービスに勤務してまして、その利用者さんにサポートするということをさせていただいてます。
―― 「Dr.萩原の退行催眠スタンダード講座」を知ったきっかけは何でしたか?
アロマセラピストの勉強に行くきっかけにもどるんですけど、その時に傾聴のスキルを身に付けたいなということで探していた経緯があります。アロマはどっちかというと、心に寄り添う方なのかな?という自分の中でイメージがあったので。
そこで知り合いになったセラピストの先輩に、「傾聴のスキルをいろいろ勉強したいんです。」と話していたら紹介してもらったという流れなので、恥ずかしながら、全く催眠療法というもの自体、概念自体知らなかったです。
―― 「傾聴を学ぶ」ということで紹介されたのが、萩原先生の講座だったんですか?
はい、そうです。
―― 「Dr.萩原の退行催眠スタンダード講座」への参加を決めた最大の理由は何でしたか?
きっかけは一番始めのタイミングが、花粉症のワークショップでした。母がもう20年来くらい、花粉症がひどいので、それで一緒に母と受けに行ったんですけど、母はすっかり治りました。今も継続中です。
―― そのたった1回のワークショップでですか?
はい、1回です。そこで興味がわいたんです。実際、セッションを受けている時の呼びかけだったりとか、それが何かヒントになるんじゃないのかなってその時感じたことと、母の変化でその先の興味がわいたという、そういう流れです。
そこで基礎セミナーを受けて、暗示療法だけだと、何かもっと学べるものがあるんじゃないかな?とその時に思ったので、その先に進んだということです。
「自分癒しの手段を身に付けたい!」というのが一番期待していたことです
―― 「Dr.萩原の退行催眠スタンダード講座」を受講される前に期待されていたことは何ですか?
前世っていう概念が、聞いた時に私も?だったんですけど、自分自身、鍼灸師をやっているんですけど、血がダメで倒れたことが2回あったんです。小学生の時と、10代の後半で2回あったんですけど、経験が何かあるからだろうなと思って、親に聞くんですけど、大怪我したことがなければ、事故の現場にいたこともないと。なので、気を失うぐらいのことってよっぽどのことだと思ったので、それをフッと思い出して、もしかしたらここにヒントあるかもしれないなって、どちらかというと自分をセラピーすることにまず期待を持ったんです。
なぜかというと、人を癒す仕事をしているということで、自己接待、自分の心を整えておかないとなかなか関わること自体が大変ということを痛烈にいろんな経験をしているので、そこのスキルが足りないなって思ってての、多分傾聴スキルっていうことだったんだなと自分で思ったので、自分癒しです。その手段を身に付けたいなっていうことが一番期待したことですね。
―― そうだったんですね。なぜ血が怖いのかはわかったのですか?
実際にセッションを、前で萩原先生に受けさせてもらった記憶があるんですけど、結構、亡くなってしまう前に酷い目にあわされたみたいなことがあったので、そのショックっていうのが、血が付いていたというようなことがあったのかな?っていう経験をしました。ただ、大人になって怪我することがないので、克服できているのかどうかはわからないです。
人との関わりはもっと奥行きの深いものだということが腑に落ちました
―― 「Dr.萩原の退行催眠スタンダード講座」に参加されたご感想を教えてください。
自分自身で言うと、イメージっていろいろあるのね、っていうことです。見えないといけないっていう思い込みがあったんですけど、そうじゃないし、「楽しんでね!」とリラックスさせてもらえたのもありました。自分で「ああかな?こうかな?」っていうところも何も考えずイメージするようになると、結構自分イメージ力があったんだなみたいなのが、面白さが自分自身にはありました。自分で自分をマネージメントするという手法が一つヒントとしてもらえたなっていうのがまず自分自身。
仕事の面では、「寄り添うって何なの?」っていうところの葛藤は自分の中であったんですけど、どうにもできない順番なんですよね。人生の終盤に差し掛かっている方が、まだ先も全然分からないのに、お体で大変な思いをされてるっていうと、自分に何が出来るんだろうって思ってたんですけど、そこを信じて、お体がどうであれ生きてるんだってことだし、「寄り添う」っていうのが、過去世とかいろんなものを総合していろんなこと経験するために生まれて来たのかもしれないと思うと、純粋に寄り添えるようになりました。なので仕事が大分楽です。
―― 学んだことで「寄り添う」ということをより深く理解できたのですか?
そうです。ただ傾聴のスキルを身に付けたいって話しした時に、それを思って紹介してくださったんだなっていう答えをもらった気がしました。
やっぱり生きていることには意味があって、いろんな経験があって、多分今を選んでいるはずなので、どれだけ辛かろうが、何だろうが、生きているそのものの意味というものを、こっちが干渉なんかできないです。やっぱり「寄り添う」っていう、人の支えがあるかないかでも随分違うんじゃないのかなっていうのは、すごく体験しました。
やっぱり人との関わりじゃないですか、全て中身も。人との関わりそのものを自分が捉えている点じゃなくて、もっと奥行きの深いものだったんだろうなっていうことが、感覚的に、腑に落ちたっていう言い方の方がしっくりくるんですけどね。
主観的だった自分が客観的になれた
―― 「Dr.萩原の退行催眠スタンダード講座」を受講される前と後で、ご自身が一番変わったと思われる部分は何ですか。
自分が苦しい、葛藤する、というところは随分減りました。葛藤するという瞬間がわかれば、自分でセルフでイメージングしたりとか、それが使えるようになったので、何で私こう思ってるんだろうなって、自分に問いかけるということがすごくやりやすくなりました。
―― 以前はどうだったんですか?
悩んで、わからなので人に相談したりとか。何で悩んでいるかわからなくて、風邪ひいたりとか、体調を崩していました。
体調を崩したり、アトピーなんですけど、アレルギーがひどく出たりとか。「こういう時は休まないといけない」って気づくまで、体に出るまでわからなかったです。それが、体に出るまでに、自分で「何でこういうふうにしんどいのかな?」って客観視できるようになったというか。
すごい主観的だったのが客観的になれた、っていうところが一番得た、変わったところだと思います。楽になりました。
あとは、過去世というものがあるとすれば、今の人生の経験だけではわかりようがないじゃないですか?だから深く考えなくなりました。いい意味で。キリが無いので。自分が捉えられていることで考えるようにしました。不安ってどんどんどんどん強くなると、どこまで考えてもキリがないので、そういうことができるようになってきたかなって感じです。だから自分自身の変化の方が受講して大きいかなって思います。
「教えない、与えない、誘導しない」を心がけるようになりました
―― 「Dr.萩原の退行催眠スタンダード講座」で学ばれた前世療法や年齢退行などを、あなたのお仕事や生活でどのように活用されていますか?
生活そのものはセルフでケアできるように、日々使ってます。もう毎日のように使ってます。一日の振り返りをお風呂でとか、寝る前にとか。ポジティブって言い方好きではないんですけど、物事を客観視して考えられるようになっているので、そこをひたすら使うっていうのが自分自身です。
仕事の上では、さっきの「寄り添う」っていう話になるんですけど、考察がすごく深くなったって言い方していいのかな?その点で、一番得た物なんですけど、「教えない、与えない、誘導しない」で合ってますか?仕事ではそこを心がけてます。
いくら患者さんが、良いゾーンって言い方もあんまりしたくないんですけど、そうされた時に、やっぱり、それでも苦しんでおられるのは自分なので、そこを体で寄り添うってことはできるので、私、手技療法をやっているので。
ただただ手技をするっていうのではなくて、そういう意味も込めて、触れるっていうことはオキシトシンの分泌を促進したりとか、話すっていうことでもセロトニンを、っていうふうに体の事を考えたら、それが結局ご自分の自立、精神的な自立っていう支えになるんじゃないかなっていう。バックで自分が支えてもらっているものの軸が仕事においても出来ているのでそれを使ってます。すごく意識するようにしています。
―― 「教えない、与えない、誘導しない」を心がけるようになる前はどうだったんですか?
やっぱり、他人なので、「えっ?そんなことで苦しんでるならご家族に相談すればいいのに」って思うことをついポロっと言ったりとか、そういう事じゃないケースもあったりするので、そこでの経験で、ご家族と話してると擦り合わせたり、間を取り持つっていうのは今でもあるんですけど、それをなるべく自分の言葉で出してもらえるように、「こうなんですよね?」ってあまり言わないようにしています。
後で振り返ると、それをつい言っちゃっていたんですよね。あの言い方で良かったのかな?とか、委ねる勇気というか、それを持てるようになったので、仕事で積極的に使っているのはその辺です。ご自分の言葉をなるだけキャッチボールで使えるように、こっちが代弁しないっていう。
―― 確かに、言葉の持つ力は強いですよね。
強いですし、やっぱりちょっとでもズレると変わるじゃないですか?他人を介するとちょっと変わってしまうので、なるだけそういうのがないように、ご家族のかかわりの中でも配慮したりとか。あんまり自分が介入しないように、配慮する範囲をすごく考えるようになりました。
―― そうすることで、ご家族とか、その患者さまに変化はありますか?
まず信頼してもらえたっていうのがあります。よく喋ってもらえるようになるんです。ということは言葉の持っているものが、情報が増えるので、関わる時にお伝えする内容が増えるというか。そうすると、私を介してじゃなくて、ご家族同士でコミュニケーション取ってくださったり、っていう例が増えたり。
後で「ありがとう」って言われたら、「ああ良かった良かった、でも私じゃないのよ」みたいな。私を介さずに話す機会が増えた患者さんもいらっしゃったので、「ああこれでいいんだな」って。
だから「何かしてもらってありがとう」と言われても、「違うよ!」っていうのを自然と言えるようになりましたし、もうどうしたらいいのか分からなかった時に、「そんなことないです!」って言ってたんですけど、でもその人たちは信じれるから、「いえ、あなたたちですよ!」みたいなことを言えるようになったし、逆に勉強もさせてもらっているので、それを自然と言えてるというか、やっぱり人間とのかかわりってどこに行っても一生勉強なので。
そこを委ねるっていう勇気を持てたのが、「ありがとう」って言葉で返ってきてくれるのが嬉しいです。「もうよかったよかった」って。
―― いつも愛さんに頼っているわけではなくて、家族の中でコミュニケーションが深まって、伝えたいことが伝えられる、ということが生まれて来たのはすごいことですね。
訪問ってやっぱりお家に上がるので、そこが嫌でも見えてしまう瞬間っていうのがあって、そこが苦しかったんですけど、委ねられるようにデザインすれば、他にもかかわっておられる方っていらっしゃいますので、上手く自分の言葉でしゃべれるようにって、そういうサポートは出来るようになりました。
―― 催眠を学ぶというと、ついつい前世療法とか年齢退行とかって思うんですけど、それだけでなくて、セラピストとしての在り方っていうことがすごく大きく影響をされたっていうことですね。
それが一番言いたかったです。皆さんに感謝している部分はそこです。自分の在り方です。それがすごく深いじゃないですか?今の自分の生まれている世だけじゃなく、もっともっとあったんだって思うと、いろんなところに感謝、だから今があるんだなって感謝を出来るようになったので、受けてみての具体的な感想もあるけど、それを一番言いたかったです。
―― 多分、萩原先生たちが一番伝えたかったことを愛さんは掴まれたんだなって思いました。
ありがとうございます。
―― 必ず、セラピストは自分自身を癒しなさいっていうところから始まって、セラピストの在り方をすごく大切に先生方は考えていらっしゃるので、私感動しちゃいました。
本当ですか?手法の話を多分他の方はいっぱいしてくださってるので、私は思った事でいいかなって思ったんです。
楽に生きられるよう、まずご自身で体験してください
―― 最後に、「Dr.萩原の退行催眠スタンダード講座」の参加を検討されている方に向けて、メッセージをいただけますか?
どうしても、手技療法とか、手法というのは、それを大々的に使う、武器にするって思いがちですけど、それは実は引き出しなので、自分自身がどうあるかっていうところの振り返り体験っていうのが一番できるのがこの療法だと思うんです。どんな療法よりも。
結構深い心理的な部分に介入するというか、自分自身がですよ、他人がじゃなくて。そこをどうかご自分で経験されて、その先、じゃあ自分がどうあるのか?っていうところが、より質の高いケアが出来るんじゃないかなって、偉そうなこと言っちゃって申し訳ないですけどすごく思うので、ぜひ、まずご自分が体験されたことを大事にしてほしいです。
勉強に来たら、必ずデモが、セッションが、いっぱい練習がありますので、体験されて、自分が楽に生きれるように、まずは自分がやって下さいっていうのが、まず大前提です。
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